就職で大阪・関西に住んでみたら意外と普通だった

仕事

はじめに

 わたしは東京生まれの東京育ちで、社会人になるまで実家の東京で暮らしていました。東京から出るきっかけは就職で、大阪配属となったので関西に移住して来ました。今は関西に住み始めて10年くらい経ちましたので、それなりに慣れて来ました。結局は「住めば都」という言葉の通り、関西の文化にも慣れてきて、東京に住んでた頃と変わらず、日常生活で気を使わずに快適に暮らすことができています。

 社会人になるまで、東京から関西のイメージは典型的なもので、「騒がしい人が多い」「車の運転が荒い」「道路でよくクラクションが鳴っている」「日常会話が口喧嘩のよう」「エスカレーターが左右逆」という感じでした。なので、関西に移住するのなんとなく、「怖いところ」というイメージからくる不安はあり、東京に配属されることをずっと望んでいたのを覚えています。

 東京に住んでいた頃は、自分の周りでは、関西の方が研究室に2名(男性、女性が1名ずつ)いました。東京の大学だったので、その中で関西人ということで、やはりお二人とも妙な結束力があり、お話するのが好きで、喋りながら独特のアクセントがあって、とてもフレンドリーな感じでした。また、高校生の頃に、一度だけ甲子園の試合を見に、関西旅行したことがあって、夜行バスが梅田のバス停に着いた瞬間に交差点でクラクションが鳴りまくってて、道端で雑談している人が多かったのもあって、その時に「道路でよくクラクションが鳴っている」「日常会話が口喧嘩のよう」というのが印象づいたように思います。

移住してまもない頃

 わたしが関西に住み始めた頃は、会社の寮に入ったので、実家が通勤県外の同僚ばかりで、同じように移住者が多かったので、一人暮らしをするより引越し先に馴染みやすかったように思います。ただ、本社が大阪の会社だったので、遠方からの同僚は少なく、近畿圏や九州、北陸の同期が多く、東京からの入寮者は同期ではわたし1人だけでした。色々なバックグランドを持っている同期のお陰で、関西での生活に馴染むのにそんなに時間がかからなかったのを覚えています。

 仕事の面では、上司や同じグループのメンバーが全員関西の方だったので、東京出身のわたしはしばしば、その事で話のネタにされたりしていましたが、ただ出身地が東京というだけでキャラがったので、そのお陰で会社に馴染むのが早かったように思いました。関西人だらけの中で、しっかりと個性を出すのは難しいですが、出身地や喋り方が違うだけで、注目してもらえるような感じだったので、とてもラッキーだったように思いました。

 仕事を始めると、基本的には平日は会社と寮の限られた環境で生活していて、なおかつ組織のルールがある中で生活するので、普通にしていれば関西・東京関係なく馴染むのに時間がかかるという事はなく、違和感なく生活に慣れることができました。休日は草野球チームに入って活動していたので、共通の趣味である野球を通じて、関西の人と仲良くなることができたので、チームスポーツをやっていたのが良かったかな、と思っていました。

 関西に移住して、驚くことの一つに「エスカレーターで立つ位置が東京では左で、大阪では右に立つ」ということがありますが、基本的に前の人について並ぶのであまり困った事はありません。あと、出張で色々な地方に行くので、エスカレーターは右でも左でもあまり意識しなくなって来ました。なので、エスカレーターで戸惑うことはないですし、大阪の梅田で左側に立っていても、「東京からの出張者かな?」と思われるくらいで、気にする事はあまりないですね。

 食事についても、そんなに会社の食堂と寮の食堂で食べていたので、もし東京で生活していたとしても同じような食生活になっていたと思います。そんなにお好み焼きやたこ焼きを食べることも無かったです。家で粉物ばかり食べることもあまり聞かないので、現在は食事について地域差はほとんど無いと思っても良いと思ってます。ただ、東京と違うのは食事にかかるお金で、外でご飯を食べるときは、関西の方が1、2割安く済むと思います。たまに出張で東京でランチを食べますが、いつも高いと感じています。食事にかかるお金の差は、大阪の都心部と東京の都心部を比較しても明確にあると思いますので、生活にかかる費用は関西の方が安く抑えられるということに、関西に住むようになって気づきました。

現在

 10年くらい住んで、すっかり馴染んでいますが、関西弁を喋ることは今もありません。この辺は東京生まれ東京育ちの意地があるのか、あまり意識もしていませんが、関西弁が感染ることは今もないのが個人的に驚いています。わたしの関西に住んでみて意外だったこをまとめると、以下の通りです。

  • 関西弁はあまり感染らない(今も標準語で会話しています)
  • 寮に入ったので、関西に馴染みやすかった
  • 仕事をする分には関西も東京も変わらずに生活できる
  • 野球をやっていたので、地元の人と仲良くなれた
  • 関西の人が多い会社だったら、東京出身で周りに覚えてもらえてキャラができた
  • エスカレーターは左でも右でもあまり気にしなかった(たまに東京仕様で左に立ったりします)
  • 食費は関西の方が安くすむ

 東京から関西に引っ越すまでは結構不安がありましたが、それは「社会人になる不安」と混ざった不安でもあり、関西で暮らすことについては、もし東京で一人暮らし・就職をすることになった場合と変わらない不安だったように思います。「住めば都」の言葉の通り、どこに住んでも慣れれば快適に生活できるようになると思います。

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