はじめに
転職を考えるタイミングは人それぞれあって、どう考えるかも人それぞれだと思います。
ここではわたしの考え方を整理して、現在転職に向き合っている方の参考になると思う内容をまとめて、転職を考えている人に、転職の考え方の参考になればと思っています。
わたしの場合は、転職の際に「自分の状況」と「その時の会社の状況」の2つを考えました。
- 自分の状況(主観的な判断です)
- 今の仕事やチームの状況が楽しいか?
- 今の自分が会社やチームの役に立っているか?
- 今の仕事内容を続けたいか?
- 今の会社の他の仕事をやってみたいか?
- 将来もこの会社で仕事をして、周りの人の役に立てるか? など
- 今の会社の状況(客観的に評価しました)
- 会社が将来継続的に、自分にとって良い機会を与え続けてくれるか?
- 会社は自分に対して、外部から見て価値の高い仕事を提供しているか?
- 会社の他部署に良いチャンスがあるか?
- 会社の雰囲気が良いか? など
この2つの状況から、自分の将来の目標や人生観に対してより適切な環境があるなら、転職を考えるべきだと思い、実際に行動に移しました。
ただ、少しでも思うところがあれば、転職エージェントさんと話をするのは無料ですし、走りながら考えて、転職先の候補が決まってから決断する、という感じで良いと思います。
「転職の相談は時間と手間が掛かるだけで、一切お金はかからない」と言われてましたが、わたし自身も転職に一切お金をかける事はありませんでした。
自分の状況を分析する
わたしの場合、2回転職したので、それぞれ自分のどんな状況を考慮したかを考えます。
- 1回目の転職
- 今の仕事内容が、会社内に特化した内容で、他社では通用しなそうなスキルである
- 仕事自体に面白みや楽しみは感じなかった(今考えると、これは工夫次第ではできたと思えるが、当日の経験値や価値観ではできなかった)
- 将来その経験が、他社や自分の業界にアピールできる仕事ではない
- 会社内の特殊性が高い仕事が重要視されるような方針転換が加速していた
- 他部署への異動が実現しても、上記の会社方針の影響はどこでも受ける
- わたしのこれまでの経験が他社にとっては貴重で、ある程度のニーズがあった
- 2回目の転職
- 自分がこのまま続けたいと思える仕事が、会社の事業の事情で出来なくなる
- 会社の外部環境が急激に変化して、将来性が危うくなった
- 自分の職種の会社内での価値が、他社に比べてかなり低い(会社によって部署間のパワーバランスが違うことが結構あることに気づきました)
- 今の自分の能力や経験が、労働市場から求められている
また、転職しなかった場合、その会社に留まりキャリアを積んでいくことになりますが、それについても、それなりにリスクがあると思います。
社内か社外でキャリアを積むことについては、色々学説もありますが、わたしは、以下のような軸で考えました。
市場特殊性(労働市場のニーズ) 低 | 市場特殊性(労働市場のニーズ) 高 | |
いま所属している会社の特殊性 低 | D | B |
いま所属している会社の特殊性 高 | C | A |
会社の特殊性 :その人の能力が会社内でどれくらい求められているか
労働市場から見ても、所属している会社から見ても最も価値があるのは、その会社独特の仕事もできて、労働市場からのニーズも高い、いわゆるプロ経営者のようなスキルを持つ人材です、上記の表だと「A」のブロックになります。
その対極にあるのが「D」の人材で、いわゆる新卒で入社した新入社員のような立場です。
会社の特殊性が高く、労働市場のニーズが低い人材は、「C」の人材で、この人材は、その会社の仕事だけに特化して得意な人材です、その会社の事ならこの人にお任せできる!だけど、もし他の会社に行ったら、全く仕事ができないような人材です。日本企業にはこのタイプの方が多い気がします。会社としては、「C」の人材を増やすと、組織としては強くなりますが、柔軟性には欠けますね。
従来型のメンバーシップ型雇用で競争力をつけた典型的な日本企業では、この人材を多く育成してきたようなイメージを、わたしは持っています。
なので、一個人としては、「B」の人材を目指してスキルや経験を積んでおく必要があると考えており、転職や仕事への考え方の軸は、「労働市場で価値があるか?」や「この会社だけで通用するような経験やスキルではないか?」と考えながら取り組んでます。
今後は、労働市場で価値があるような経験やスキルを身につけた上で、会社での専門性を挙げて、価値ある人材になることができれば良いと思っていますが、労働市場や会社の状況の変化が激しいので、2つの軸を伸ばすのはリスクがあるとも思っていて、常に方針を柔軟に考えながら、仕事と向き合っていきたいと思ってます。
今どきの雇用環境との距離感
先の項で述べたとおり、今どきは「B」の人材が必要とされている感じがします。会社側も、終身雇用の限界を経団連会長がコメントした通り、メンバーシップ型の雇用を前提としない競争力の高め方に舵を切りはじめているところが多いように思います。
加えて、コロナ禍によって働き方の変化が加速しており、勤務形態も、ジョブ型の雇用を促進するような動きが目立ってきています。
その中で、一個人としては、働き方や環境変化の加速に対応できるように、環境適応力を高めておく必要があり、わたしのこれまでの考えの通り「B」の人材として、どのようにすれば価値が高まるか?を念頭に置いて、会社での仕事と向き合っていきたいと思っています。
まとめ
結論としては、「B」の人材を勧めておりますが、特殊な業界や、その人の目標によって、この辺りはかなり変わってくると思います。
例えば、一般の役所に勤めるような公務員の方は、労働市場の流動性が他の職種に比べて非常に低いので、自分の価値を高めるには「C」の人材をまずは目指すのが良いと思います。
いずれにせよ、環境変化に「柔軟に対応」するというのは必要だと思います。ただ、転職をするにしても、しないにしても、自分の周りの環境に目を向けて、情報をつかんでおく事に損はないと思いますので、この辺りでわたしが日々取り組んでいることを、また別の記事でまとめたいと思います。
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